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2011年5月24日 (火)

■vol.15 「外面的性格イメージ」と「ギャップ要素」が魅力的なキャラをつくる!

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◇まずキャラの「外面的印象(パッと見の人物像)」を設定しよう!

   

3種類の気質が決まったら、それに合わせてより具体的に「外面的印象」を設定していこう!

 3タイプのキャラクターの気質を決めることで、キャラクターの大まかな人物像の感じ、イメージが生まれたかと思います。そうしたら次にその気質をもとにキャラクターの人物像のイメージ「外面的印象」がどんなものかを具体的に考えていきます。どんな性格なのか、どんな考え方なのか、キャラクターのパッと見の印象、第一印象、外面的特徴、外観的特徴を考えていきましょう。
 その際大事なことは、ここではあまり凝らないようにするということです。あくまでシンプルな、簡潔でハッキリした特徴を付けていくように心がけましょう。
 もう一点、ここで考える外面的印象は「よくある性格」「ありがちな性格」で構いません。いえ、よくある、ありがちなものでないといけないのです。ここに複雑な特徴や多面的な要素を加えると、かえってキャラクターの個々の特徴が薄れてしまう結果になります。この外面的印象は、キャラクターの性格に一つだけの方向性をつけるものとして考えていきましょう。

   

性格イメージあれこれ一覧表

 外面的印象を考える上で、性格イメージのサンプルを用意しましたので、その中から好きなものを選ぶか、もしくは自分で設定してみてください。

《キャラの性格イメージ一覧》

・熱血タイプ
・分析家タイプ
・お調子者タイプ
・がんばりやタイプ
・のんびりタイプ
・単純バカタイプ
・能天気タイプ
・お兄さんタイプ
・お姉さんタイプ
・甘えん坊タイプ
・ニヒルタイプ
・ナルシストタイプ
・頼もしいタイプ
・正義感があるタイプ
・威圧的・威張っているタイプ
・怒りっぽいタイプ
・保守的タイプ
・芸術家タイプ
・職人タイプ
・営業タイプ
・商人タイプ
・サラリーマンタイプ
・社長タイプ
・活発タイプ
・素直タイプ
・マイペースタイプ
・負けず嫌いタイプ
・優しいタイプ
・おおらかタイプ
・スポーツマンタイプ
・控えめタイプ
・協調性があるタイプ
・一匹狼タイプ
・キザタイプ
・けなげタイプ
・おとなしいタイプ
・天然タイプ
・高飛車お嬢様タイプ
・おさななじみタイプ
・世話焼きタイプ
・おっとりタイプ
・まじめタイプ
・わがままタイプ
・ことなかれ主義タイプ
・怖いタイプ
・生意気タイプ
・付和雷同タイプ
・反骨タイプ
・飄々タイプ
・高慢タイプ
・武闘派タイプ
・スポーティタイプ
・無口タイプ
・薄幸タイプ
・不良タイプ
・クールタイプ
・モラリストタイプ
・男勝りタイプ
・ボーイッシュタイプ
・知的タイプ
・無邪気タイプ
・元気・天真爛漫タイプ
・ヤンデレタイプ
・純粋無垢タイプ
・冷静タイプ
・ツンデレタイプ
・キツイタイプ
・自由奔放タイプ
・奉仕タイプ
・勝気タイプ
・潔癖タイプ
・ドジっ娘タイプ
・貧血・病弱タイプ
・毒舌タイプ
・身分高いタイプ
・神秘タイプ
・キャリアウーマンタイプ
・オタクタイプ
・妹タイプ
・弟タイプ
・コギャルタイプ
・マッドサイエンティストタイプ
・委員長タイプ
・書記タイプ
・風紀委員タイプ
・教頭先生タイプ
・不思議ちゃんタイプ
・狡猾タイプ
・つんつんタイプ
・母性タイプ
・姉御肌タイプ
・女神タイプ
・計算高いタイプ
・世渡り上手タイプ
・猫タイプ
・犬タイプ
・いのししタイプ
・キリギリスタイプ
・アリタイプ 

etc……

性格イメージを設定する上で、以下の性格面の項目を3段階で評価してみるとイメージが浮かびやすいでしょう。

《頼りがい》
どれくらい頼りがいがあるか・頼もしいか、それとも情けないか・頼りにならないか?

《倫理観・人間性》
善人か、悪人か? 高潔か、低俗か? 道理をわきまえているか、欲望を追うか?

《素直さ》
素直・純粋・疑わない・人を信じるか、ヒネくれている・疑ってかかる・人を信じない?

《知性・知識》
知性・知識・学問・教養のレベルはどれくらいか?

《責任感》
責任感があるか、無責任か? きちんとしている・しっかりしている・まめか、
いいかげん・テキトー・だらしないか?

    

その性格イメージに関する言葉をひたすら列挙していこう!

性格イメージを決めたら、そのイメージから思い浮かぶ性格を表す言葉、連想される言葉などをとにかくひたすら書きだしていきましょう。その正確イメージの人物を細かく観察して、人となり、人物像を描写するように書きだしていくとうまくいきます。また、性格を表す言葉の一覧をストックしておき、その中から近いもの、当てはまるものをピックアップしてみてもいいかもしれません。また、似通った性格イメージを持つ他作品のキャラクターから、性格要素を拝借してきても構いません。これらのことを書き出す際に注意することは、選んだ性格イメージから離れないものにする、逸脱しないようにするということです。あくまで、性格の特徴に合う言葉を書き出していきましょう。s

     

「性別」と「おおまかな年齢」を決めよう!

外面的な印象が決まったら、男性か女性か性別を決め、おおまかな年齢も決めましょう。年齢はこの段階では詳しく決める必要はありません。あくまでおおまかなイメージで何歳ぐらいか、アバウトに考えてみましょう。これでさらに外面的印象がハッキリしていきます。

    

「職業」や「役職」、「社会的立場」などを決めていこう!

また、さらにおおまかな職業や社会的な身分・立場、ファンタジー作品であれば「魔法使い」や「戦士」などの職業を決めていきましょう。また職業に就くまえの年齢のキャラ(学生など)であれば部活、委員会、生徒会などの所属組織を決めていきましょう。
 また、ここであまり思い浮かばなければムリに決めなくても大丈夫ですし、後に職業が変わっても構いません。

     

「おおまかな容姿・外見・身体的特徴・服装」を思い浮かべよう!

さらに、容姿・外見をおおまかに思い浮かべてみましょう。髪型や体型、服装、持ち物などを詳しく決めなくていいのでおおまかに考えてみましょう。
 その際は外面的印象・性格を象徴するような外見をイメージしてみましょう。

     

「突っ込むキャラ」か「突っ込まれるキャラ」か

 人間には大きく分けて2種類の傾向・性格を持った人がいます。「突っ込む人」か「突っ込まれる人」です。俗な表現をすれば「S」と「M」です。他人に対して強気にモノをいう、指摘をするタイプの人間と、いろんな面で指摘され、いわれる、突っ込まれる、いじられる、何かいわれてもさして逆らわないタイプの2つのタイプです。キャラクターはある面、この突っ込むキャラと突っ込まれるキャラを組ませると非常にうまくやりとりや会話などが回っていきます。キャラをつくる際にはこのような点も考えてみてください。

    

「大きなキャラクター」と「小さなキャラクター」

物語の舞台には「大きい広大な舞台背景」と「日常的な小さい舞台背景」の物語があります。
大きな舞台背景とは具体的にいうと「非日常的な世界」です。非日常的とは「日常的=現代日本の一般庶民の生活環境」とかけ離れた舞台のことです。
たとえば大金持ちや特殊・特別な生活環境、外国、異世界・異文明、過去や未来、SF、宇宙モノとか戦争モノのことです。
それに対して「小さな舞台背景」とは、前述した「日常的な、普段我々が住んでいる生活環境・レベルの舞台」のことです。
そして大事なポイントは作品の舞台背景はキャラクターが決める、キャラクターによって決まるということです。つまり「大きな非日常的な舞台背景のストーリー」をつくろうとしたら「非日常的な大きな設定要素を持つキャラクター」を登場させなければいけないということです。
非日常的な設定要素というのは「特殊な身分や立場、職業、能力、才能、生活環境、財政状況」などのことです。大きな舞台の作品を作るにはこうした非日常的な設定を持っている普通の生活環境にはないキャラクターをつくっていきましょう。
例を挙げるなら『劇場版機動戦艦ナデシコ』の「星野ルリ」や『ルパン三世』の「ルパン」、『MASTERキートン』の「キートン」や『涼宮ハルヒの憂鬱』の「ハルヒ」などのキャラクターです。星野ルリは「宇宙戦艦の艦長」という非日常的な人物設定があります。ですから作品の舞台は近未来、宇宙コロニーなどの大きな舞台となります。ルパンは世界を股に掛ける稀代の大怪盗という設定を持っています。ですから、ルパンは世界中のあらゆる国々、あらゆる場所を舞台にしたストーリーが作れます。キートンは世界的な保険会社の調査員、そして元英国特殊空挺部隊SASの教官でサバイバル技術の天才という設定を持っています。なので、様々な国を舞台に大きな事件を解決していくのです。極めつけは、涼宮ハルヒです。ハルヒは一件普通の女子高生ですが『世界・宇宙を改変させてしまう能力』を持っています。さらにこの作品では大きな設定要素を持ったキャラクターがハルヒの他にも何人も登場します。銀河を統括する存在に作られた全時空間情報を統御できる全知全能の有機アンドロイド宇宙人の長門由希、未来の世界から時間移動して来た未来人の朝比奈みくる、特殊機関に所属する超能力者の古泉一樹などです。この三人はともに神のごとき力を秘めたハルヒを監視する目的で存在します。この作品のおもな舞台は普通の県立高校やその周辺の町ですが、一見小さな舞台設定かと思いきや「次元断層」「閉鎖空間」「未来や過去、時間跳躍」「改変された別世界」など、ある意味最も日常とはかけ離れた非日常の舞台が登場するのです。この他にも「地元のアマチュア野球大会の結果が世界の崩壊の危機と直結」したり、「気になる男の子へのやきもちが全宇宙を崩壊させかけたり」と、まさに「大きな舞台背景の大きな話」を作ることができるのです。これもすべてハルヒやその周囲のキャラクターの「超設定(大きな設定要素)」が作品の舞台背景を決定し、その舞台を活かしていっているからなのです。
ですから、普通の中小高校生やサラリーマンでも「飛び抜けた頭脳を持っていて幾つもの何事件を解決している」とか「格闘技の天才である」といった「非日常的な設定」を持たせれば大きな舞台で活躍させることができるのです。
逆に日常的なキャラクターは日常的な舞台で活躍してくれます。日常的なドラマでは特殊な能力を持った人物を活かすことはなかなかできません。逆にその設定がジャマになってきます。ですから、日常的なドラマでは日常的なキャラクターを登場させましょう。ただし、日常的なキャラクターといっても平凡なキャラクター設定にしろという意味ではなく、超能力とか異性人などの特殊な設定ではなく日常的な意味で「特徴的な面白いキャラクター」を登場させるということです。限定された小さい舞台でも面白い設定、面白い物語を作ることは可能です。

      

 キャラの性格ができた……でも、そこで終わりじゃない!

さて、これでキャラクターの外面的印象、簡潔でハッキリした特徴・性格イメージができました。この特徴はキャラクターの人物像を表します。これでキャラクターの性格、人となりができあがりました。
多くの方はキャラクターをつくろうとするとこの段階で終わってしまいます。しかし、じつはこれだけでは面白い魅力的なキャラクターはできないのです。この後に設定していく「ある要素」が、キャラクターに魅力と面白さを与えるのです。
それは「ギャップ」です。

    

◇「ギャップ(意外な一面)」がキャラクターに面白さを与える!

   

 「相反する2つの性格要素」の組み合わせが「ギャップ」になる!

魅力的なキャラクターに見られる一番大きな特徴は、キャラクターに「ギャップ(意外な一面)」があるということです。ギャップとは「じつはこんな人だった」「あんな人だと思ってたけど意外とこんな人なんだ」という普段のキャラクターの性格・人物像からは思いつかないような一面、普段は見せない隠れた性格・性質のことです。いわば「表の性格」に対する「裏の性格」です。キャラクターはこの表と裏の相反する逆の性格同士が生み出す二面性によって面白くなっていくのです。

    

■ 人を好きになるきっかけとは?

 ある調査で「友人関係が恋愛関係に変わるきっかけとは何か?」という問いの最も多かった答えが『その人の「意外な一面」が見えたとき』というものでした。
 恋愛にかぎらず、人は他人の普段見えない「意外な一面」を見たときに、その人をコロッと好きになります。
たとえば「不良っぽい女の子がじつは料理がうまくて家庭的」だったり、「クールでドライな性格の男の子がじつは小さい子供の面倒見が良かった」など、「こんな人だと思っていたけど、実はこんな一面があるのか」という良い裏切りに人は好意を抱くのです。
ここでポイントとなるのは、はじめから「家庭的」や「子供の面倒見がいい」というだけではそんなに魅力は感じないという点です。「意外な一面」、つまり「普段のその人のイメージ」と「実際のその人」の「差(落差)」に好意を抱くのです。しかも「悪いヤツ」だともっていたのが実は「とってもイイヤツ」というようなマイナスイメージがプラスイメージに変わる時が一番その人物を魅力的に感じます。
人は自分の予想を裏切られると驚きと快感を感じるのです。お客さんが好きになるような魅力的なキャラクターをつくるには、この「ギャップ」を利用するのです。

    

"型通り”はつまらない

「ステレオタイプ」という言葉があります。意味は「型通り」です。
 “筋肉ムキムキのキャラは男らしい性格だ”とか“頭のいいキャラはメガネをかけていたり辞書を持っていたりといかにも勉強ができます的な外見をしている”などです。これらの型通りの設定や反応のことをステレオタイプ、あるいはステロタイプと言います。
じつは、このいかにも型通りな人物像にその要素とかけ離れた(正反対の)ギャップをつくることによって「意外な一面」をもった魅力的なキャラクターにすることができるのです。

    

◇ギャップは「落差」があるほどイイ! 

    

お客さんのイメージを裏切ろう!!

ギャップを作る場合「この人はこんな人なんだな~」とお客さんに思わせておいて、「実はこんな人でした!」とお客さんを裏切ることが最も大切です。以下はギャップをつくっていく上での3つのポイントです。

1.キャラのイメージを「裏切る」 
2.ギャップの「落差」が大きければ大きいほどいい 
3.「いいそうにないこと」を言わせ、「やりそうにないこと」をさせる。
(キャラのイメージを裏切る言動・行動)

 性格やパッと見の外見・キャラクターのイメージとのギャップの落差は、大きければ大きいほど良いです。
また、具体的な行動、言動のサンプル(シーン)を考えていきます。ギャップが顕著化したり、隠していたギャップがバレそうになったりといったシチュエーションを自由に考えていきます。「やりそうにないこと」をやらせ、「言いそうにないこと」を言わせていくのです。
一つのシチュエーションを設定して、普通のこういうタイプのキャラだったら言うだろうなあというセリフと、違うセリフを言わせることが大事です。
 キャラのイメージを裏切る具体的な立ち居振る舞い、言動のパターンをつかんでいきましょう。
 ここでは、そういったキャラクターの魅力的なギャップがよく表れるシーン、そのエピソードなども考えておくと良いでしょう。

     

◇ギャップをつくろう!

     

ギャップは最初に設定したキャラクターの「外面的な印象・性格特徴」(ベース、表の性格)に、「全く逆の相反するギャップ要素」(秘められた一面、差異・意外性、裏の性格)を付けていくことでつくっていきます。この2つの差異、落差が大きければ大きいほど意外性を生み、キャラクターの面白さになっていきます。
このギャップによって生み出される二面性の魅力で一番有名な例がいわゆる「ツンデレ」です。これは「普段はツンツンしている」という外面的印象と、「実はデレデレ」というギャップ部分の二つの異なる(反対の)性格的要素から構成されています。「主人公には常日頃はツンツンして接しているが、実は主人公が好きでたまにそのデレの部分が垣間見える」というのがこのツンデレというキャラクターのポイントなのです。
キャラクターの性格に面白さを加えるには、このように「二つの異なる性格要素を組み合わせて」作っていくのです。「二面性・意外性」が魅力的で面白いキャラクターをつくるための「鍵」になのです。

      

 様々なマンガに登場する「ギャップがあるキャラクター」

マンガ『るろうに剣心』の「緋村剣心」というキャラクターの最大の魅力はその「ギャップ」にあります。一見小柄で情けない弱そうな優男が、実は剣の達人で、しかも幕末に恐れられた伝説の人斬りだったというギャップです。この全く正反対の要素を一つのキャラクターが持っていて、そのギャップである意外な一面、もしくは本当の正体が見えるときにキャラクターは読者にとって興味を引く魅力的な存在に変わるのです。その意味では、魅力的なマンガのキャラクターは作中で必ず「変身する」、いや「変貌する」のです。
他にも例を挙げれば、マンガ『トライガン』の主人公「ヴァッシュ」も情けないドジ男として登場しますが、実は最強のガンマンだったことが最後に分かります。
マンガ『彼氏彼女の事情』の主人公「宮沢雪野」も、学校では「眉目秀麗、才色兼備のお嬢様優等生」だが家に帰ると「ぐーたらのだらしない庶民的な普通の女の子」という本性が現れます。クドカンのTVドラマ『未来講師めぐる』の主人公「吉田めぐる」は美人で華奢だけど大食い、「みちる」は美少女なんだけどしゃべると酷い東北訛りだ、同じく三谷幸喜のTVドラマ『古畑任三郎』の探偵役「古畑警部補」は頭脳明晰の超切れ者だが、かなりの変わり者でコンビニ通で必ず新商品をチェックしている、など。その他にも、マンガ『YAWARA!』『きん肉マン』『シティーハンター』TV時代劇『水戸黄門』など、ギャップを使って魅力的なキャラを作っている例は実に多くあります。「愛されるキャラクターには必ずギャップがある」といってもいいすぎではないと思います。

     

◇ギャップをつくる「5つの要素」

      

■ キャラを構成する5つの要素からギャップをつくってみよう!

キャラクターを構成する要素の中で「意外な一面であるギャップ」をつくりやすい6つの要素を取り上げていきたいと思います。

《ギャップをつくる5つの要素とその方法》

1.「外面的印象・外見・容姿」とのギャップ 
①『キャラの性格イメージ一覧』から性格タイプを一つ選び、外面的特徴を決める。
②選んだキャラの性格タイプと正反対の「意外な一面、趣味」を持たせる。

2.「職業」とのギャップ
①まず一つの職業(またはファンタジーモノなら魔法使いとか剣士とか、学生であれば部活動・クラブ、選手、生徒会・委員会、成績、何かの分野のエキスパートなどの能力種別)を選ぶ。
②次に「その職業に就いている人の典型的なイメージ像」を書き出す。
③書き出した「その職業に就いている人の典型的イメージ」とかけ離れた(正反対の)性格的要素を持つ人物を作る。

3.「役柄」とのギャップ
①まず典型的ないわゆる役柄のイメージ(正義のヒーロー、悪役、可愛いヒロインなど)、もしくはプロップやグレマスの『キャラクターの機能』(後述)を決める。
②その役柄のイメージとかけ離れた(真逆の)人物(その役柄らしくない人物)を登場させる。

《ウラジーミル・プロップの7つの行動領域》
①敵対者 ②贈与者 ③助手 ④王女とその父 ⑤派遣者 ⑥主人公 ⑦ニセ主人公

《グレマスの6種の行為項》
 ①主体 ②対象 ③恵与者 ④受益者 ⑤補助者 ⑥敵対者

《『キャンベルの神話論』をもとにしたボグラーの神話の法則》
①ヒーロー ②賢者 ③門番 ④使者(依頼者・人物でないこともある) 
⑤変化するもの ⑥シャドウ(敵) ⑦トリックスター

(ジョーゼフ・キャンベルの『千の顔を持つ英雄』を読んで、彼の授業を大学で受けたジョージ・ルーカスが、それをもとにして映画『スターウォーズ』を作ったのは有名な話です。ここでは、詳しく解説しませんが、興味のある方は、ネットで調べたり、実際に読んでみると良いかと思います。キャラクター以外にも、物語の構造について、多くのことを学べる素晴らしい本です。)

4.「意外な弱点」からつくる
①『キャラの性格イメージ一覧』から性格タイプを一つ選び、外面的特徴を決める。
②その外面的特徴と似ても似つかない「意外な弱点・欠点・苦手なもの・嫌いなもの」を持たせる。

5.「能あるタカは爪を隠す」キャラをつくる
①「何かの分野でのエキスパート」としての高い、優れた、並外れた能力(財力・地位なども含む)をキャラクターに持たせる。
②その高い能力と反対の要素・イメージ(「強い」なら「ひ弱そう」「トロい」「ドジ」「こわがり」など)の外面的印象を持たせる。

    

◇ギャップが表れるシーンを想像しよう

    

ギャップを描きやすい「2つのシーン」

ギャップの魅力を最大限に描くことに非常に有効なシーンがあります。それは、

1.「登場シーン」
2.「絶体絶命の大ピンチで本当の力を出す」

です。
 優れた作品のキャラクターは、その「登場シーン」からギャップの魅力を最大限に発揮・利用しながら登場します。お客さんとキャラクターが出会う初登場のシーンでお客さんのキャラへの予想を裏切るのです。この「ギャップ」を登場シーンで最大限に発揮させることで、お客さんをキャラクターに「一目ぼれ」させてしまうことができるのです。
その際のポイントは、キャラクターが登場する前にお客さんにそのキャラクターの典型的イメージを与えておくということです。例えば「拳法の達人なんだ」とか「元アメリカの特殊部隊にいたんだ」とか「すごいお金持ちのお嬢様らしいぜ」などの情報を使って、お客さんにこれから登場するキャラクターのイメージを植え付けます。そして、その後でお客さんに植えつけたイメージと真逆のキャラクターを登場させるのです。そうするとギャップが生まれ、お客さんはそのキャラクターに大きな興味をいだいてくれるようになります。
また、登場シーンの他にも「能ある鷹は爪を隠す」タイプのギャップを持つキャラクターは、絶体絶命の大ピンチになったときに本当の力を発揮して敵を倒したり問題を解決させてりすれば、普段のそのキャラクターの情けない、ダメさとのギャップが生まれ、その意外性がキャラクターのかっこ良さや魅力になります。お客さんは「こいつ、やるなー」と感心するわけです。

    

◇キャラクターの特徴を「強調」しよう!

    

「外面的印象」や「ギャップ」を強調・突出させ、それが表れるシーンを思い浮かべる

 ギャップの要素ができたら、それらを極端に強調・誇張・突出させてみるのも一つの手段です。
 キャラクターの特徴をハッキリさせていくコツは、その要素をちょっと「極端」にすることです。そして、その様子が表れる「シーン」を考えてみましょう。そこで思い浮かんだシーンがキャラクターをさらに膨らませてくれます。

   

◇「名前」にもギャップがつけられる!

   

名前を決めよう!

 わたし超苦手です。こればっかりは……。
方法としては、とにかくリストアップ。アイドルや有名人・芸能人・宝塚の名前を参考にする。言葉のイメージ・音のイメージを大切にする。名付けサイト、苗字サイトで検索する。赤ちゃんの名付けランキングを見る。地名とかを参考にする。天体・星・小惑星の名前などもネットで検索する、キャラクター性を象徴するような文字や音を付ける、といった具合です。また、テーマを一つ決めて、それにちなんだ名前をつけるやりかたも広く行われています。例えば、「海」に関するもので名前をつけるということであれば『サザエさん』などがそのパターンです。
注意する点は、キャラクター同士で苗字・名前の文字数が似通っていないか、字面が似てないか、音が似てないか、母音のパターンが似通っていないか、などです。
どうしても決まらない場合は「主人公」とか「ヒロイン」とかいった仮名を付けることもできますが、あまりお勧めしません。名前は必ずしっかりと付けましょう。キャラクター設定の上では、名前はとても重要なのです。仮名にしても、早い段階で決めることをお勧めします。

    

名前にも「ギャップ」をつけてみよう!

 名付けの方のパターンとして2パターンあります。

①「名は体を表す」パターンと、
②「名前でギャップを作る」パターンです。

前者は「性格イメージ」どおりの、そのイメージに合った名前・意味・音の響きがあるものを考えていきます。
後者は逆に「キャライメージ」とかけ離れた名前・意味・音の響きのものをわざとつけていく方法です。巨漢の大男の名前が“細野くん”とか、可憐な美少女キャラの名前が“鬼瓦ちゃん”とか、そのギャップの落差でキャラを面白く立てていくのがこの方法です。『機動戦艦ナデシコ』ではヒーローにあこがれる「ダイゴウジ・ガイ」という名のキャラクターの本名が“山田二郎”という平凡な名前だった……など、実際のキャラクターを象徴するイメージとのギャップのある名前がキャラの魅力につながる事もあるのです。
 ギャップはどの要素とギャップにするかでいろいろ印象が変わってきます。『YAWARA!』という作品の主人公は日本最強の柔道の達人で美少女女子高生というギャップが魅力のキャラですが、名前が“猪熊柔”という美少女女子高生の部分とのギャップになっていて、柔道の達人という部分とは「名は体を表す」の関係になっています。この柔道の部分を強調する名前になっています。

 

参考:第2章キャラクターをつくろう! の記事

■vol.13 「こうなりたい!」「こうありたい!」が愛されるキャラクターをつくる

■vol.14 キャラクターの性格の基礎は「3種類」しかない!

■vol.15 「外面的性格イメージ」と「ギャップ要素」が魅力的なキャラをつくる!

■vol.16 「セリフ」がキャラクターをつくる!

■vol.17 キャラクターは反対の性格を持つキャラ同士の、「ペア」か「3人組」でつくろう!

■vol.18 ぶっちゃけます、キャラをつくるホントに有効な方法「好きなキャラクターを下敷きにしてつくる!」

■vol.19 お客さんが支持し、共感してくれるキャラをつくる3つの秘密「願望」「弱点」「変化」

■vol.20キャラクターを「掘り下げ」て深みを出そう!



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