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2011年5月28日 (土)

■vol.43 中盤部の面白さの鍵は、「サブプロット」にあり!

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◇「サブプロット」とはメインの本問題を解決する過程で生じる「第1の障害・第2の障害の発生から克服(結末)までの流れ」のことである



「サブプロット」ってなあに?

 「メインプロット」とは,「物語の本問題の解決」です。物語のメインの目的と本問題とその解決までの流れが,物語のメインの流れ,すなわち「メインプロット」となります。このメインプロットの流れは以前に決めた「物語に必要な12の要素」のことです。

このメインプロットの問題を解決するために主人公は行動し,その結果が物語のラストの結末になります。

 では「サブプロット」とは何かというと,メインの最大の問題を解決する過程で生じる,「障害とその克服」です。12の要素中の「第1の障害」と「第2の障害」がこれに当たります。

☆ 「メインプロットである本問題の解決」のためにしなければならない事柄・目的・準備,それを妨げる「様々な事件や問題などの障害」とその「克服」が「サブプロット」なのです。
  
  
「サブプロット」は「メインプロット」の中で起こるものである

「サブプロット」とは,「メインプロット」のメインの問題を解決する過程で発生する,メインの問題解決を妨げる「障害」の発生と克服です。この「サブプロット」を解決していくことで主人公はメインの問題の解決を段階的に進める事ができます。ですから,「サブプロット」の問題と解決は,「メインプロット」の物語とまったく関係のないものであってはいけません。

 「サブプロット」で起こる問題は,メインの問題と比べると小規模で,複数発生し,作品の内容,規模,分量に従ってその障害の数,規模が変化します。
   

「サブプロット」も問題発生と解決(結末)の流れを持つ

「サブプロット」も,「メインプロット」と同じように「事件」「悪い状況」「解決の決意と行動」「障害」「ピンチ」「解決方法による解決」という構造を持ちます。「サブプロット」の問題が解決する事で,「メインプロット」の問題も,解決に向かい進展していきます。

 また,サブプロットの問題解決をジャマする「小さな細かい問題・出来事・障害」も起こります。プロットとは「問題解決の過程」なのです。
   
  
◇RPGはまさに「メインプロット」と「サブプロット」
  
  
「メインプロット」と「サブプロット」の具体例

 「メインプロット」と「サブプロット」の関係は,ロールプレイングゲームを例に考えるとわかりやすいと思います。

「メインプロット」は,いわばゲームのクリアに必要な条件です。つまり「ラスボスを倒して平和を取り戻す」というのがメインプロットになります。

 「サブプロット」は,ラスボスを倒すまでの過程で起こる「大小のイベント」がこれに当てはまります。たとえば,ラスボスの城に行くには船が必要だ,その船を手に入れるには港町を襲うモンスターを退治しなければいけない,そのモンスターを倒すためにはモンスターの巣を見つけなければいけない,その巣の場所を見つけるには偏屈じいさんに教えてもらわなければいけない,そのおじいさんに教えてもらうにはおじいさんの無くした大事な指輪を探さなければ教えてもらえない,その指輪を探すにはとなり村の子供に聞かなければならず,その子供たちに会うには…………,といった具合に「ラスボスを倒す」という目的を達成するには,前記のような様々なイベントをこなしていかなければ,ラスボスのところにたどり着けず,ラスボスを倒せません。フラグを立てて行かなければいけないのです。もしかしたら,途中で仲間割れが起こったりするかもしれません。その仲間ともう一度和解しなければ,ボスのところへの旅を続ける事はできないのです。

 また,すべてのイベントはゲームのクリアに必要な「ラスボスを倒す」ということに関連しています。

物語も同じで,物語の「メインプロット」の問題を解決するには,「サブプロット」とその中で起こる各種の小さな問題を解決していかなければならないのです。
  
   
◇物語の根幹を成す「メインプロット」,物語を豊かにする「サブプロット」


 ☆「メインプロット」とはメインの本問題,「サブプロット」とは本問題の解決途中で起こる障害

 
「メインプロット」はブレてはいけない

 「メインプロット」問題と解決,つまりどの問題の解決がストーリーの結末になるのかという点で,決して途中でブレてはいけません。今までこの問題を解決するために行動してきたのに,途中で別の問題の解決のために行動する方向性へシフトしてしまうと,物語の肝心のテーマが途中で変わってしまいます。そうすると,何のためのストーリーなのかわからなくなってしまいます。ですから,「12の要素」で決定した「問題と解決」は,変更しないようにしましょう。もし,変更するべきだと感じても,変更しない方がよいです。もし,それでも変更する必要を感じるのであれば,もう一度「12の要素」の最初にもどって,すべての要素を作り直すようにしましょう。
  
   
「サブプロット」が物語を豊かなものにする

 「サブプロット」とは,メインプロットの問題の解決の過程で,それに関連して表れる障害,その障害の克服をジャマするこまごまとした問題,そしてその解決・克服までの一連の流れの事です。

 そして,この「サブプロット」が物語に起伏を与え,物語を多様なものとし,豊かにしていく役割を果たします。

 もし,物語が「メインプロット」だけだったら,非常に単純で単調な,さびしいものになってしまいます。例えるなら,スタート地点の城の隣に,ラスボスの魔王の城があるようなものです。魔王のもとにたどり着くまでの道のりで起こるであろう様々なドラマが,まったく無くなってしまう事になります。物語の長さにもよりますが,物語を豊かな,多彩なものにするには,このサブプロットと,その解決をジャマする小さな問題をいくつか組み込んでいきましょう。
   
  
「サブプロット」はエピソードである

 さて,「サブプロット」には,いろいろなものがあります。短い,小さな問題と解決から,大きな規模の問題と解決まで,いろいろです。大きなサブプロットの問題解決のために,その中に小さなサブプロットを組み込んでいくときもあります。

 大きなサブプロットは「山場」と呼ばれ,物語に盛り上がりを与える効果があります。

 そして,この「サブプロット」はすべてシーンを中心とした問題と解決の構造を持つ「エピソード」となります。
   
物語は,小さな「サブプロット」の解決が大きな「サブプロット」の解決につながり,それが「メインプロット」の問題の解決につながっていきます。

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では,今回も本講の最後に演習をやってみましょう。


演習

 1.自分の好きな物語作品(マンガ,アニメ,小説,映画,ドラマ等)を一つ選び,中盤部を構成するおもだったエピソードを順を追って書き出してみましょう。

 2.自分の好きな物語作品(マンガ,アニメ,小説,映画,ドラマ等)を一つ選び,主人公の心情(感情の流れ)がシーンシーンでどのような感情を抱いているのか,物語の進行とともにどのような変化をしているのかを調べてみましょう。

 3.その時のキャラクターの心情の変化,行動の動機,理由を書き出してみましょう。

 参考:第4章「構成」を組み立てよう!

■vol.34 3幕構成(4区分)でプロットをつくろう!

■vol.35 物語は「エピソード」で出来ている!

■vol.36 キャラクターの「気持ち(内面)」を描かずして、何が物語か!

■vol.37 面白い物語は始まりから面白い! 「ファーストシーン」(ツカミのつくり方)

■vol.38 「ネタ振り」が物語の出だしを盛り上げ、作品の方向性を決定する!

■vol.39 状況設定は「エピソード」を使って行おう!

■vol.40 いちばん大切な事、「とにかくキャラクターを立てよう!」

■vol.41 「事件」が“物語の本当の始まり”になる!

■vol.42 物語の本問題の発生と解決の主要な流れ、「メインプロット」

■vol.43 中盤部の面白さは、「サブプロット」にあり!

■vol.44 「ミッドポイント」――物語の真ん中では何が起こっているか!

■vol.45 「3つの流れ」を描こう!

■vol.46 物語の「山場」を盛り上げよう!

■vol.47 12の要素を当てはめてラストをつくろう!

■特別付録「物語あらすじ制作シート」

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