創作講座38「ネタ振り」が 物語の出だしを盛り上げ、 作品の方向性を決定する!をリニューアルしました!
創作講座38「ネタ振り」が 物語の出だしを盛り上げ、 作品の方向性を決定する!をリニューアルしました!
いつも当「物語が書きたいッ!」ブログをご覧くださいまして、まことにありがとうございます。
ここのところリニューアル記事が多くてすみませんです。あれも書かなきゃこれも書かなきゃと、見直すうちにどんどん改善点が浮かんできて、また新たに気づいたこともあったりとで、過去の記事もどんどんリニューアルしていきたいと思います。
世の中、時代とともに移り変わって行くものです。どんどん良い方向に変わっていきたいと思います。また、間違いがあればすぐに改善していきたいと思います。孔子も「過ちてを改めざる、これを過ちという」といってますもんね!
リニューアル記事はこの他にもいくつかありまして、順次公開していきますので、楽しみにしててくださいね♪
(例によってリニューアルされた創作講座38は、この記事上部の赤文字か、右サイドバーの38をクリック、もしくはこの記事の下に転載してありますので、ご覧ください)
それではまた、次回の更新までお元気で!
(↓以下がリニューアルされた創作講座38です)

「ネタ振り」が
物語の出だしを盛り上げ、
作品の方向性を決定する!
◇物語を盛り上げようと思ったら
「ネタ振り」をしよう!
■ 「ネタ振り」が物語を盛り上げる!
物語の始まり、物語の初段において何らかの出来事・展開が起こっていくわけなのですが、その際唐突に出来事を引き起こしても、どこかしっくり行かず、盛り上がりに欠けてしまう場合があります。何で盛り上がらないかというと「ネタ振り」がなされていないからなのです。
■ ネタ振りは「これから起こることと『反対のこと』」
を描いていこう!
物 語において「ネタ振り」というのは、これから起ころうとすることに対する「前振り」のことです。これから起こる内容を前もって予告・予感させておくことで す。予兆のようなものです。たとえば「雨が降る」場合には「雲が立ち込めてくる」「空気が湿ってくる」という描写が「前振り」になります。これは前兆や予 兆を事前に描いていくことによって、その後の展開にスムーズに移行していくことができるというものです。ネタ振りを描く場合も予兆・前兆を描いていっても いいのですが、じつはもっと盛り上げる方法があります。それは「これから起こることと『反対』のこと」を描いていくという方法です。たとえば「雨が降る」だったら「こんないい天気でまさか雨なんか降るわけないよね」ということを描いていきます。これが「ネタ振り」になります。で、起こるわけないといっていることが起こっていくわけです。そうするとよりその描こうとしている事象を盛り上げていくことがでます。
■ ネタ振りは「誰かのセリフ」を通して
言わせよう!
ネタ振りをするときは誰かの口を通して「セリフとしていわせる」ようにしましょう。
物語の最初の部分で、誰かが「ネタ振り」に関するセリフを言います。そのセリフはその作品の核心となるような問題提起をするものとなります。つまり、その後の物語展開を暗示させるような、起こることと逆の内容のセリフで す。たとえば「弱小チームのおれたちがどんなにがんばったって甲子園になんか行けるわけねぇよ」とか「夜になると山姥が出るから、暗くなる前には必ず帰っ てくるのじゃぞ」といった具合です。前者の場合は、その弱小チームが甲子園に出場するストーリーのネタ振りになり、後者の場合は、必ず夜になってしまい帰 れなくなり山姥に捕まる、という展開になります。このネタ振りのセリフが物語を盛り上げる上でとても大事になってきます。このセリフがあるとないとで、物 語は何倍も盛り上がりに差が出ます。マンガや一人称の小説などの場合には、モノローグや地の文などでこの「ネタ振りのセリフ」を表現することもできます。
◇ネタ振りのセリフで
「作品の方向性」を決めていこう!
■ ネタ振りで「物語の方向性」が確定する
この第一幕の中でも非常に重要なポイントである「ネタ振り」、すなわち「その後に起こることと反対のこと」は「何について描かれた作品なのか」「これからどんな展開になっていくのか」ということをはっきりと提示していくものとして機能します。ネタ振りによって作品の方向性や展開がはっきりと明確なものになっていくのです。これは物語を作る上で非常に重要で、なくてはならない要素となっています。
ここで、もう一度『涼宮ハルヒの憂鬱』の冒頭のファーストシーンを思い出してみましょう。
作 品冒頭で主人公キョンのモノローグがあり、内容を要約すると「子供のころから宇宙人や未来人、超能力者、ヒーロー、悪の組織などに興味や関心があった。で も現実にはそんなものはない」というものになっています。この後、主人公キョンは世界を作り変えてしまう少女や宇宙人、未来人、超能力者と実際に出会って いきます。つまり、このモノローグで、この作品は「超常的な事柄(超能力や宇宙人など)をめぐる作品である」ということをお客さんに「提示」しているのです。こ のセリフ、モノローグは、それから起こる一連の事件や出来事の予兆となっています。つまり、平穏な日々を過ごしている主人公にこそ、超常的な事件が降りか かるのです。この主人公の最初のモノローグは、その後に起こる事を暗示し、何についての作品なのか、どんな事が語られる作品なのかという作品の方向性を明 確にしてものになっているのです。
映画『ルパン3世カリオストロの城』では物語の初段にあるパンク修理のシーンでの「平和だねぇ~……」というルパンのセリフがこれに当たります。
花畑、ゆっくり流れる雲、のんびりとした平和な日常を感じているときに、爆走する一台の車とそれを追う黒づくめの男たちが乗った車がすごい勢いでルパンたちの前を横切る事件が起こります。
これは「対比」、つまり反対の内容を持つシーンを並べることで「ネタ振り」によってより盛り上げていく手法です。
冒険アクション映画『天空の城ラピュタ』では冒頭の襲撃シーンで海賊の首領ドーラが叫ぶ「あれだ、あの石だ、飛行石だよぉ!」というセリフがそれにあたります。つまり、この作品は「飛行石と、それにまつわる天空の城の謎をめぐる冒険が描かれますよ」ということをお客さんに暗示しています。
恋 愛映画『耳をすませば』では物語の初段で主人公「雫」の親友「ゆうこ」がいう「雫、好きな人いる? 両想いの人がいたらいいなあって思うよね」というセリ フが「ネタ振り」になっています。このセリフによってこれから恋愛というモチーフが描かれていくという「作品の方向性」を決定するものになっています。
料理マンガ『美味しんぼ』の第一話では「ネタ振りのセリフ」のオンパレードです。
「文化部の厄介もの、社内でも変わり者扱いなの」
「あの無駄メシ食いでも、置いておけば何かの役に立つってのかしら」
「拍子抜けもいいとこッ、あんなグータラな人が同じ新聞社にいるなんて……新聞社ってこんなもの?」
「もし私の眼鏡にかなう味覚の持ち主がいない場合……この企画はやめにする、残念だが流れだ」
「ピタリ正解とは……やはり大したものだ」
「山岡と新米の女の子にかい……無謀なんじゃないの?」
……と、とにかく第一話ではネタ振りネタ振りで盛り上げていっています。非常に計算されています。
このように、物語の冒頭、はじめの方で「ネタ振り」をすることで、物語に盛り上げを与え、物語の方向性を明確に定め、その後の展開をスムーズに、無理なく、自然に始めることができるのです。
では、今回も本講の最後に演習をやってみましょう。
演習 自分の好きな物語作品(マンガ、アニメ、小説、映画、ドラマ等)を一つ選び、「ネタ振り」となるセリフを調べて書き出してみましょう。
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