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2014年5月 3日 (土)

■恋愛編vol.08 「恋の障害」を作ろう!

Renaibana008

 

ラブストーリーの面白さは「障害」にあり!

 ほとんどすべてのラブストーリー作品が持つストーリーの基本構造は、

 ①「二人が出会って」、
 ②「恋に落ちて」、
 ③「その結果どうなるか」

 の三つです。これらを描けば、ラブストーリーになります。
 しかし、じつはこれだけではラブストーリーの魅力の半分しか、描くことができません。
 では、ラブストーリーのもう半分の魅力とはなにか、それはご存知、言わずと知れた「障害」です。
 恋の障害こそが、ラブストーリーの面白さを何倍にもふくらませ、読者を作品に釘付けにする、ラブストーリー作品を作る上で非常に大切な要素なのです。
 そう、実際の恋愛でも、ラブストーリーの作品でも、障害があればあるほど、恋は燃え上がっていくのです。

   

ラブストーリーは、「二人の恋を邪魔すること」と見つけたり!

ラブストーリーを作ろうと思ったら、愛し合う二人の恋を「邪魔」しましょう。愛し合う二人の間に、二人を引き離す要素、二人が一緒になれない要素、二人が恋し、会い、親しくなっていくのを妨げていけば、自然とラブストーリーの物語はできあがっていきます。
 そう、ラブストーリーは、恋の障害がストーリーを生み出していくのです。
 これまで、「出会い」「恋に落ちる瞬間」「ラストの告白方法、セリフ」のシーンを思い浮かべて、作品を構想してきましたが、最後に、二人の「恋の障害」を設定することが出来れば、これでラブストーリーを作ることができます。
 そうです、ラブストーリーは、恋の障害に翻弄される二人を描いたものなのです。

   

障害のバラエティが、セントラルクエスチョンとなる

 物語を面白くしていく要素として必要不可欠なものがセントラルクエスチョン、すなわち作品の中心にある謎、先が気になる要素です。
 二人の恋の過程と結果を描くラブストーリーでは、二人の恋いを邪魔する「障害」が、セントラルクエスチョンになっていきます。
 セントラルクエスチョンの中でも、最も広く用いられている「どうなるのか」、恋の障害は、この「どうなるのか」のセントラルクエスチョンを生み出していくのです。その種類、内容がストーリーのパターンになっていきます。このパターンは、後の課で詳しく解説していきます。

   

読者がいかに二人を大切に思えるかが、ラブストーリーの勝負の分かれ目

 ラブストーリーは、恋の障害によって翻弄される二人、また恋の障害に負けじと想いを貫く二人を描いていく物語です。そのときに、読者は大きな興味をそそられていきます。
 その際、ポイントとなるのは、読者が、いかに二人に対して「恋がうまくいってほしい」と思えるかです。読者にとって、恋する二人が大切な存在でなければ、共感できる存在でなければ、二人の恋の行方なんて気になりません。勝手にやってくれ、ってなもんです。読者が主人公に感情移入して、自分のことのように思える工夫を、キャラクターやその描き方に対して、心がけていくことが大切になっていくのです。

   

ラブストーリーは、障害によって肉付けしていこう

 ラブストーリーは、二人が出会い、恋に落ちて、二人がどうなるのかというこのストーリーの構造に、障害を肉付けしていくことによって、バリエーションが生まれていきます。
 障害を肉付けする要素は、大きく分けて三つあります。

 ①キャラクターに関する障害
 ②舞台(時代、場所)に関する障害
 ③状況、シチュエーションに関する障害

 まず、ラブストーリーといっても、やはり大事なのはキャラクターです。
 多くのラブストーリーの人気作品を見ると、例外なく主人公キャラクターが魅力的であり、読者が共感する人物として描かれています。そして、恋の相手役は、さらに読者が憧れるような要素が付加されていて、キャラクターの魅力、面白さによってストーリーが生み出されていき、作品の面白さも決まっていきます。ですから、キャラクターに関して、様々な恋の障害となる要素を肉付けをしていくことで、ストーリーに多彩なバリエーションを持たせられます。

 もう一つの要素は、舞台です。
 作品の舞台を構成しているのは「時代」と場所(国)です。ストーリー展開が同じでも、舞台が変われば作品が変わっていきます。
 時代、国が変わることで、二人を取り巻く環境が変わります。この二人を取り巻く環境は、二人の恋愛に大きな影響を及ぼしていきます。時代、国が変われば、二人が出会う出会い方や、恋愛の過程も変わります。そして、障害もまた、時代、国で多種多様なものが生まれていきます。
 たとえば、現代では恋愛は比較的自由に行うことができますが、時代、国によっては、自由に恋愛ができない、身分やしきたりなどがあって二人が結ばれないなどといった障害が発生してくる場合が、往々にしてあります。
 時代、国という文化的背景、常識、既成概念、価値観によって、二人は翻弄されていきます。その時代にその時代特有の、その場所特有の障害があり、障害の種類、数だけラブストーリーが生まれます。
 平和な時代、戦時中、王侯貴族、庶民、その時代の文化的背景、常識、既成概念、価値観など、時代や国、地域、場所によって生じるさまざまな障害の要素を肉付けしていきましょう。

 最後は、状況、シチュエーションです。
 何気ない日常にも、状況によって大きな障害となる要素を肉付けしていくことができます。
 たとえば、好きになった人が不治の病にかかってしまったり、姉妹同士で同じ人を好きになってしまったり、大嫌いな異性と婚約させられてしまったりと、色々な状況を肉付けすることによっても、さまざまな恋の障害を生み出していくことができます。

 もう一度繰り返しますが、ラブストーリーの面白さ、読者の興味を引く要素は障害です。
 魅力的な恋の障害を設定して、単なる恋の行方を描いたラブストーリーを、大いに盛り上げていきましょう。

参考:第7章 ラブストーリーをつくろう!

恋愛編■vol.01 作品を面白くするには、「恋愛要素」を加えよう!

恋愛編■vol.02 ラブストーリーを生み出す「三つのシーン」を作ろう!

恋愛編■vol.03 「出会いのシーン」から、すべてがはじまる!

恋愛編■vol.04 「秘密」を使って、「好きになる瞬間」を作ろう!

恋愛編■vol.05 「告白シーン」では、「好き」と言ってはいけない!?

恋愛編■vol.06 第四のシーン「ドキドキを感じるシーン」を思い浮かべていこう!

恋愛編■vol.07 物語の面白さの正体「セントラルクエスチョン」

恋愛編■vol.08 「恋の障害」を作ろう!

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